知的に見せる会話術③ 「理想の上司」になるためのテクニック

- 昇進して、はじめての「部下」ができた…
- 新年度になって「後輩」が入社してきた…
- 事業主として「アルバイト」を雇った…
ビジネスの世界で「人の上に立つ」ことは成功の証。
しかし実際には、喜びよりもむしろ戸惑いや不安の方が大きいという方も少なくないようです。
どうすれば上手に「人を使える」のか?
リーダシップを発揮してマンパワーを効率よく「まとめる」ことができるのか?
「上司」や「先輩」、または「企業のトップ」として心がけたい「ビジネスライクな会話のテクニック」をご紹介します。

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「威張らない」で「尊敬される」上司の会話術
上司だからこそ丁寧な言葉遣い・話し方を
まず心がけたいのは「威張らない」、「偉ぶらない」話し方。
あなたは部下や後輩より「偉い」わけではありません。
最低限のマナーとして、謙虚な話し方を心がけてくださいね。
一方的に自分の意見を押し付けたり、命令したりするのはNG。
時には「業務命令」といった形で仕事を指示することがあるとしても、一言「よろしく」、「お願いします」などと言葉を添えましょう。
あなたの指示に従って業務を終えた部下や後輩には「おつかれさま」、「ありがとう」など、感謝や「ねぎらい」の言葉もお忘れなく。
「言葉遣い」は丁寧に、そして分りやすく。
常に敬語で… とはいいませんが、乱暴な言葉遣いは控えてください。
中には「親しみ」を表現するために、あえて砕けた言葉遣いをする方いるようですが、目上の人間からの「一方通行」になってしまう可能性が高いようです。
「率直に何でも言い合える関係」は理想ではあります。
しかし、「パワハラ」や「ブラック企業」のマインドと紙一重だということは肝に銘じておきましょう。
「理解力を示す」態度、「聞く耳を持つ」コミュニケーション術
いつの時代も尊敬される上司や先輩は、「器が大きい」、「懐の深い」人間です。
どうすればそのような人間になれるのでしょうか?
まずは話し方から変えてみましょう。
ポイントは相手の話を「受け入れる」姿勢。
どんな意見にも耳を傾け、一定の理解を示します。
無闇に自分の意見に固執せず、「口出し」をしない…
信頼関係を構築するためには、「話を聞く姿勢」を積極的に見せなくてはなりません。
言い換えれば「客観的な立ち位置に徹する」ということ。
自分の意見を押し付ける人は、往々にして「主観的」になっています。
主観的な立場で自説を述べる人は、冷静さを失い、理解力が一時的に低下している状態。
それでも部下や後輩は黙って話を聞いてくれるかもしれませんが、あなたに対する敬意や信頼は失われていく一方です。
対して、客観的な立場から「話を聞いてくれる上司」はどうでしょう。
「自分の言い分を聞いてもらえた」、「理解力がある」と、部下や後輩から評価されるはずです。
理性的な振る舞いはスマートに見えますし、人間関係の軋轢(あなたに対する不満やストレス)を生むこともありません。
部分的にでも「耳を貸す」のが「上に立つ人間」のマナーでもあるのです。
反論する、意見を主張するときの「コツ」
とはいえ、相手の言い分を「鵜吞み」にするのもNG。
聞くべきことは聞き、受け入れるべきことは受け入れる。
ただし、時には反論や否定もする。大切なのはそのバランスです。
肯定するときは「なるほど」、「確かに」、「その通り」という風に、少しだけ大袈裟に相づちを打つと良いでしょう。
反論や否定は「ダメ出し」にならないよう注意。あくまで控えめに、あなた自身の主張・意見を提示します。
ダメな例 | 良い例 |
---|---|
それは間違ってるよ。〇〇するのが正しい。 | なるほど。俺は〇〇だと思うけどどうかな? |
違う違う。その方法じゃダメだよ。 | 確かにそういう方法もあるね。でも別の方法も試して欲しい。 |
〇〇という意見には反対だな。 | 〇〇をXXしてくれるならその意見に賛成するよ。 |
できれば、相手が反論・否定されていることに気付かない、そんな話し方が理想です。
話し合いによってお互いの意見が磨かれて、事業や計画がアップデートされていく…
そんな「対話」を目指しましょう。
そうすれば結果として、「敬意」や「リーダーシップ」もあとからついてきます。
嫌な上司にならないために。「言わない」と「伝わらない」現実
言わなくても分ってくれるはず… はNG
上司や先輩の立場になると、「余計なことは話さない」、「必要なことしか喋らない」という方も少なくないようです。
確かに、「雄弁は銀、沈黙は金」といいます。
ビジネスライクな関係を徹底するなら、部下や後輩とは「仕事上の話しかしない」というのも一つのあり方。
人の上に立つということは、話したいことだけ話すその「権利を手に入れる」ということでもあります。
対して、入社して間もない新入社員、部下という立場にある人間は、「積極性」で勝負しなくてはなりません。
意見をどんどん口にして、存在感をアピールするわけですね。
知識や経験ではあなたに敵わないのですから、これは仕方のないこと。
部下の方から「話題を振る」、「話を広げる」というのは一種のマナーでもありますし、企業における「コミュニケーション」の作法です。
とはいえ、「沈黙は金」のスタイルにも限度があります。
「何も言わなければ何も伝わらない」ということだって少なくありません。
例えばあなたが、「部下のためを思って」あえて厳しいこと言ったり叱ったりした場合を考えてみましょう。
あなたの「真意」を部下が「察する」ことはできるでしょうか。
部下のために必要な「教育的指導」も、単なる「イジメ」や「パワハラ」として誤解される可能性が十分に考えられるのです。
正しい「叱り方」や「注意」の作法
よく、「かわいい部下だからこそ厳しく接する」という人がいますが、人材育成の観点からは「逆効果」になるケースも多いようです。
なぜ自分だけイジメられるのか…
嫌われてしまったかもしれない…
その部下はストレスや悩みを抱えて、場合によっては仕事を辞めてしまう可能性もあります。
こうしたコミュニケーションの「行き違い」を避けるためにも、大切なことはきっちり言葉にすべきです。
「あなたには期待している」、「あなたのために、あえて厳しいことを言わせてもらうけど」一言か二言、付け加えるだけで構いません。
または、「厳しい言い方をしてごめんね」、「先ほどは言い過ぎたかもしれない」と、後でフォローを入れるのも良いでしょう。
何となく部下や後輩との関係がギクシャクしていると感じたら…
あなたの方から話題を振ってみましょう。世間話でも仕事の話でも、トピックは何でもOK。
コミュニケーションには、内容を問わず「言葉の数だけ関係が深まる」という側面もあります。
普段から頻繁に言葉を交わす関係であれば、仕事上の意見も口にしやすくなります。
むっと押し黙り、自分を「偉い人」や「怖い人」として演出すれば、確かに「一目置かれる」ことはあるかもしれません。
しかし、活発な議論もチームワークも期待できない関係は、生産性に乏しい非効率な関係です。
本当にビジネスライクな関係を望むのであれば、「真意を分りやすく伝える」、「些細な会話を疎かにしない」という姿勢を心がけたいところです。
上下関係が「煩わしい」…もっと「楽をしたい」あなたへ
理想の上司は気遣い上手
中にはそのように思う方もいるかもしれません。
昇進すれば、後輩が増えれば、人間関係は少しずつ「楽になる」はずなのに…
いまいち納得できないという方は、「理想の上司」と「嫌な上司」を思い描いてみてください(実在の人物でも構いません)。
あなたが「なりたい」と思う上司は、きっとあなたのことを「理解」し、「信頼」してくれていることでしょう。
こちらの言い分を聞いてくれるし、無闇に叱ったり注意したりしない。
逆に、あなたが「なりたくない」と思う上司は、仕事や意見を一方的に「押し付け」、何かと「口出し」ばかりしてくるのではないでしょうか。
つまり、「気を遣っていない」から、「無能な上司」や「嫌な人間」に見えるのでは?
人の上に立つということは、「気遣いが不要になる」ということではありません。
「気の遣い方」が変わるだけで、トータルで見ればコミュニケーションの機会が増える職場(役職)の方が、むしろ多いのです。
「嫌な上司」はその点を勘違いしています。
自分の方が立場が「上」で「偉い」から、したいことしかしない、言いたいことしか言わない…
そんな人間は「反面教師」にすべきであって、「自分もそうなりたい」なんて考えちゃダメです。
今回のまとめ
雑務から解放される代わりに、マンパワーやコミュニケーションの効率化を任される。
それが「管理職」の正しいあり方ですし、人の上に立つということの意味です。
それでも「あれこれ気を遣うのは嫌だ!」という方は、一種の「ゲーム」に見立てて人を動かしてみましょう。
あなたのちょっとした一言が、部下の「やる気」を促進させる…
結果として、業績や売上がプラスに転化する…
仕事上の上下関係は結果オーライ。
必ずしも「気」や「心」で接する必要はありません。
極論を言えば、部下の方で勝手に「自分は信頼されている」、「理解されている」、「良い上司に恵まれた」と思ってくれればOK。
「気」と「心」は家族や友人のためにとっておきましょう。
職場の上下関係は思い切り割り切って、典型的な「理想の上司」を演じてください。
典型的な振る舞いは意外に「楽」ですし、周囲の「受け」も良いです。
「威張らない」、「聞く耳」を持つ、大切なことは「言葉」で伝える。
今回ご紹介したコミュニケーションのテクニックは以上の3点に集約されます。
どうすれば「好かれる」だろう…
「リーダーシップ」を発揮する方法は…
相手の「性格に合わせて」指導法を変えないと…
なんて、必要以上に難しく考えないでくださいね。
◆ 執筆・監修/マイハピ 編集部
最終更新日:2023年11月18日
※「マイハピ」は、株式会社ユーテックの登録商標です【登録商標 第5811767号】
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