育児に欠かせない親子の「絆」 どうすれば深まる?「褒める」育児論

子育ては子どもとの「信頼関係」があってこそ成り立つもの。親子の「絆」と言い換えても良いでしょう。
しかし今、親子の関係が多様化する中にあって、
子どもに何をしてあげればいいのか分からない…
親子で上手くコミュニケーションできない…
そのような形で思い悩んでいるお母さんも多いようです。
ポイントは愛情表現のあり方。
時代とともに移ろう「育児の常識」ですが、基本となる「接し方」、親として守るべき「姿勢」は変わりません。
今回は、「挨拶」、「言葉」、「褒める」といったキーワードを軸に、「親子の絆を深めるためのコミュニケーション」、その指針や方法について見ていきます。

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「挨拶」と「言葉」の力
家庭内でも「挨拶」を
他人行儀だから、家庭内で挨拶はしない、必要ない…
そのように考えているお母さんも多いのではないでしょうか。
しかし、挨拶はコミュニケーションの基本であり、子供が最初に覚えるマナーでもあります。
社会生活は「挨拶に始まり挨拶に終わる」といっても過言ではありません。
「おはよう」や「おやすみ」は、子どもの状態を知るための「声かけ」としても機能します。
返事がない、いつもより声が小さい、表情が暗い…
そのような「変化」が何を意味しているのか。
毎日の挨拶を習慣にしていると、ちょっとした変化からたくさんの「サイン」を受け取れるようになります。
挨拶で声のトーンが低かったから、気になってチェックすると微熱が…
なんてことも珍しくありません。
挨拶は規則正しい「生活のリズム」を、自然と体に馴染ませてくれます。
「早く寝なさい」、「きちんと食べなさい」なんて「注意」しなくても、「おやすみ」や「いただきます」が習慣として家庭内で共有されていれば、子どもはその言葉を「合図」に、「必要なことを必要なタイミング」で行なうようになるのです。
挨拶はマナーの基本でもあります。挨拶のできる子は、みんなから愛される子です。
近所のおじさん、おばさん、幼稚園や学校の先生、そして同級生。
「誰にでも挨拶のできる子」になれば、より多くの人々と自然に交流し、コミュニケーション能力が磨かれるに違いありません。
家庭はその第一歩を踏み出す場でもあります。
感謝の気持ちや愛情表現を「言葉」で
古くから日本の家庭は「言わなくても分かる」、「言葉にしなくても通じる」関係を美徳としてきました。
「阿吽の呼吸」、「以心伝心」という言葉がありますが、これは必ずしも子育てにあてはまるものではありません。
子どもはいつだって、お母さんの優しい言葉を待っています。
よく、「子どものためを思って叱る」、「愛しているからこそ注意する」という親御さんがいますが、残念ながら子どもにそんな「真意」が伝わることは稀です。
「大好き」、「愛してる」、「ありがとう」そんな温かな言葉で、率直に愛情を表現してあげましょう。
「愛されている」という安心感が、子どもの健やかな成長を促します。
感謝の気持ちや愛情を表現する「ポジティヴな言葉」は、できるだけ素直に表現しましょう。
そうすることで、子どももお母さんを「真似」して、「ありがとう」や「大好き」が言える子に育っていきます。
逆に、「ネガティヴな言葉」は口にしないよう気をつけたいところ。最近では、幼稚園ですら「疲れた」、「うざい」なんて言葉が頻繁に飛び交っているそうです。
「ただいま」も言わずに、「あ~今日も疲れた!」なんて、子どもの前で愚痴っていませんか?
ご注意を。
愛情を表現する言葉は、子どもが大きくなるにしたがって、親子の間で徐々に口にされなくなる傾向があります。
しかし実際には、心の不安定な思春期にこそ、子どもはお母さんの温かな言葉を待っているのかもしれません。
多感な時期、お子さんの方からは何のリアクションもないかもしれません(恥ずかしさから悪態をつくこともあるでしょう)。
それでも一方的に、ときにはやり過ぎに思えるくらい、愛情に満ちた言葉をかけてあげてください。
お小言やお説教より、ずっと子どもの心に響くはずです。
子どもの才能を育む「親子関係」のあり方
「待つ」ことで子どもは伸びる
子どもにとっては、毎日が新しい体験の連続。
だから、はじめのうちは何もかも「苦手」で、「下手」なのが当たり前です。
歩く、歌う、お箸を使う、お風呂に入る、読み書きetc…。
つい手を貸してしまうお母さんも多いことでしょう。
とはいえ、子供が「挑戦」していることにすぐ干渉してしまうのは考え物。
自分で考える、自分でやり抜く力を育むために、お母さんは何事も「子どもが一人でできるようになるまで待つ」姿勢を心がけたいところです。
大切なのは、子どもの力を「信じる」こと。
上手くできないからといって、怒ったりイライラしたりしてはいけません。
もちろん、子どもの方から頼まれれば手助けしてあげても良いですし、「○○した方がいいよ」とアドバイスを与えるのも良いでしょう。
お母さんの「励まし」は、子どもにとって最高のサポートです。
子どもの成長には個人差があります。
何事もはじめから「完璧」な水準を求めるのではなく、一つ一つ、できることを積み重ねていくのが本当の意味での「成長」。
はじめてで上手くできない、すぐ飽きるから「うちの子には向いていない」と判断するのは早すぎます。
まずはじっくり「待ってあげる」こと。
子どものペースに合わせて、「楽しみながら学ぶ」機会をどんどん作ってあげましょう。
お母さんの「見守る」姿勢こそ、子どもに自立心を芽生えさせる「絆」の正しいあり方です。
叱られて伸びる… はウソ?体罰は絶対にNG
育児のスタイルは、世界的に見ても「褒めて伸ばす」形が主流になっています。
少し前まで、日本では「叱る」、「体罰」が当たり前のように肯定されていました。
確かに「叱る子育て」には即効性がありますし、「効率」は良いかもしれません。
「体罰」はその最たる手段ですが、いかなる形であれ、子育てに「暴力」を持ち込むべきではありません。
体罰は、「理由があれば暴力は許される」という価値観を子どもに植え付けます。
事実、学校で暴力を振るう子や、中高生になって傷害事件などのトラブルを起こす子は、家庭内で日常的に体罰を受けているケースが統計的に多いといわれています。
一方、褒める子育てなら誰も傷つきませんし、恐怖心で親子関係を歪めてしまう心配もありません。
お母さんに「認められた」という「自信」は、子どものモチベーションを高め、新しいことに挑戦する意欲(やる気)を育みます。
子どものやることを無闇に「制限」したり、一方的に親の「価値観を押し付ける」のは禁物。
子どもが失敗を繰り返しても、励まし、元気付け、温かく見守ってあげてください。
ただし、「褒める」と「甘やかす」は違います。
子どもが間違ったことをしていると思ったら、ときには厳しく「注意する」姿勢も必要です(とはいえ感情的に「怒鳴る」必要はありません。分かりやすく「諭す」スタンスが理想です)。
「褒める」ときの方法論、言葉遣い
子どもを褒めるときには、「結果」ではなく「過程」を、「才能」ではなく「努力」を褒めてあげましょう。
例えば、上手に読み書きができたなら「上手に書けたね」ではなく、「がんばって書いたね」と褒めた方が、より子どもの「やる気」を喚起できます。
褒めるときには「具体的に」表現することも大切。
「えらい!」なんて一言で片付けるのではなくて、「一人でお着替えできるなんてお利口さんだね」という風に、「何が」、「どんな風に」褒められたのか、子どもに分かりやすく提示してあげましょう。
「褒める子育て」に必ずしも「ご褒美」は必要ありません。
よく「テストで100点取ったらお小遣い」なんて約束する親御さんもいますが、方法を間違えると、「報酬がないとがんばれない」子どもに育ってしまう危険性も…。
どうしてもご褒美をあげたいのなら、「予告なし」で、「時々プレゼントする」くらいの姿勢を心がけましょう。
子どもにとって「最高のご褒美」は、お母さんの褒め言葉だということをお忘れなく。
まとめ
「家庭内での挨拶」や「言葉による愛情表現」、そして「褒める子育て」に共通していえるのは、
手間はかかるけど、長い目で見ると「子どものため」になる
ということ。
早い段階で子どもの「人格」を認めて、お母さんは「寄り添う」くらいの距離感を保ちたいものです。
コミュニケーションやスキンシップは密に、でも「手出し」や「口出し」はしない。
自分が子どもだった頃を振り返ってみましょう。
親御さんの振る舞いが「余計なお世話」に思えたこともあれば、「温かなサポート」として実感されたこともあるはず。
その境界線がどこにあったのか、子どもの目線になって、冷静に考えてみましょう。
◆ 執筆・監修/マイハピ 編集部
最終更新日:2023年11月18日
※「マイハピ」は、株式会社ユーテックの登録商標です【登録商標 第5811767号】
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