女性に多い病気には要注意! 膠原病、バセドウ病、膀胱炎について

病気の中には、性別によって発症率に大きな差があるものが存在します。
今回は女性に多いといわれている「膠原病」「バセドウ病」「膀胱炎」について、具体的な症状、治療法など見ておきましょう。

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膠原病
膠原病とは? 代表的な病気「リウマチ」について
膠原病(こうげんびょう)は、免疫システムの異常によって引き起こされる病気の総称。
中でも「リウマチ」は、女性に多い病気としてよく知られています。
本来、免疫のシステムは病原菌など異物を、体外に排除するために働きます。
しかし、何らかの原因によりそのシステムが「誤作動」し、自身の細胞や臓器を攻撃してしまうことがあります。
「自己免疫疾患」と呼ばれるこの病気は、その症状が体全体にあらわれる「全身性」のものと、体の一部(臓器など)にあらわれる「局所性」のものに区別されます。
膠原病は全身性の自己免疫疾患に属するもので、その代表例として「リウマチ」が挙げられます。
リウマチとは?主な症状や治療法
多くの女性が発症する「慢性関節リウマチ」は、手足の指、膝、肩など全身の関節に炎症が起こり、主な症状として痛みや変形があらわれます。
「高齢者に多い病気」と思われがちですが、実際に発症者が多いのは20~40代。
幼児が発症することもあります。
初期症状としては、指のこわばり、「動かしにくい感じ」などが挙げられます。
熱っぽさやだるさなど、風邪のような症状を併発するケースもあります。
リウマチは、起床時から午前中にかけて症状が出やすく、午後にかけて次第に治まるという特徴があります。
しかし、肩こりや関節痛などとは違い、症状が自然と治まるということはなく、良くなったり悪くなったりを繰り返しながら、徐々に病状が進行していきます。
症状が慢性化すると、関節が変形し、やがて日常の動作に支障をきたすようになります。
リウマチは他の膠原病、神経痛、変形性関節症など類似の病気と区別することが難しく、しばしば誤診されることも。
リウマチ専門医による的確な診断が望まれます。治療の難しい病気でもありますが、病気の進行を抑える医学的なアプローチが確立されています。
関節の変形を予防する運動療法、炎症を抑える抗炎症剤、免疫抑制剤など、広く効果が認められています。
正しく治療に取り組めば深刻な病状に陥ることは稀なので、病気を放置せずに、できるだけ早く医師のサポートを仰ぎましょう。
軽度~中度の症状であれば、妊娠・出産に影響することはありません(子どもに遺伝する心配もありません)。
難病に指定されている「全身性エリテマトーデス」とは?
膠原病の中でリウマチに次いで多いとされるのが「全身性エリテマトーデス」。
SLEという略称でも知られています。
20~30代の若い女性に多く発症し、病気の原因や治療法が分からないため国の定める難病の一つに指定されています。
主な症状としては顔や手にあらわれる紅斑が挙げられます。
最初は皮膚病と勘違いして皮膚科を受診する方が多いのですが、関節痛、内臓の障害や発熱、体重の減少やだるさなど症状は多岐に渡り、専門的な治療が必要になります。
かつては命に関わる怖い病気でしたが、近年では治療技術が進歩し、病気をコントロールすることができるようになっています。
日常生活に支障のないレベルで病気と「付き合い」、妊娠・出産に成功している女性も珍しくありません。
ただし、この病気を発症すると流産のリスクが高くなるため、妊娠中は予防のために薬が処方されます。
また、日光(紫外線)を浴びると症状が悪化するので、外出(レジャーなど)は控える患者さんが多いようです。
バセドウ病
具体的な症状や治療法は?「バセドウ病」と「橋本病」について
ホルモンを分泌する器官の一つである「甲状腺」が、過剰に機能する「甲状腺機能亢進症」。
その代表例が女性に多い「バセドウ病」です。
女性の発症率は男性の3~5倍で、特に20~30代の若い年齢層に多く見られます。
新陳代謝が異常な形で促進され、初期症状として動悸、発汗、食欲の増進などが起こります。
加えて、指のふるえ、体全体のだるさ、微熱や月経異常など、複数の症状を併発する方が多いといわれています。
必要以上に代謝が増大するので、特徴的な変化として食べてもやせる(急速な体重減)状態が続きます。
甲状腺が腫れることで首が太くなったり、眼球が突出したりすることもあり、外見上の変化に深い悩みを抱える女性が多い病気としても知られています。
主な治療法としては、甲状腺の働きを抑える薬(抗甲状腺剤)の服用が一般的。
より短期間に病状を改善したい場合は、手術によって甲状腺の一部を取り除くという選択肢もあります。
治療によって甲状腺の働きがコントロールされていれば、妊娠や出産も可能。
ただし、症状が安定するまでは不妊、流産、早産などのリスクが高まるといわれています。
類似の病気としては「橋本病」が挙げられます。「甲状腺機能低下症」とも呼ばれ、文字通り甲状線の機能が低下することで発症します。
30~50代の女性に多く見られますが、患者の約半数は甲状腺の腫れ以外症状が見られません。
しかし残りの半数には、首の不快感、だるさや無気力、寒気、言葉のもつれなどが起こります。
治療法としては、甲状腺ホルモン剤の服用が広く効果を発揮します。
膀胱炎
症状と治療法、予防法は? 抗菌剤を服用するときの注意点
膀胱内の粘膜に細菌が感染し、炎症が起こると「膀胱炎」という病気を発症します。
膀胱は、腎臓から送られてくる尿を一時的にストックする器官。
女性は男性と比較して尿道が短く、尿道口と肛門の場所が近いため、膀胱炎が起きやすいと考えられています。
細菌の感染を予防するためには、外陰部およびその周辺の衛生状態を良好に保つことが大切。
トイレのときは前から後に向かってお尻を拭く、特に性交時や月経時には外陰部をキレイにする…
日頃のちょっとした心がけが求められます。
主な症状としては頻尿、排尿時の痛み、尿が濁る、血尿や残尿感などが挙げられます。
治療法は投薬が一般的。
抗菌剤といって、細菌によく効くお薬が処方されます。
多くの場合、1週間も服用を続ければ症状が解消されます。
治療時に注意したいのは、所定の期間しっかりと「薬の服用を続ける」こと。
症状が治まっても、しばらくは細菌が膀胱内に残っているので、薬を飲むことをやめてはいけません。
水分をしっかり摂って、排尿の「量を増やす」ことも大切。
尿には浄化作用があり、膀胱内の細菌を洗い流してくれます。
膀胱炎は慢性化することもあり、再発を繰り返す方も珍しくありません。
抵抗力が落ちると再発しやすいので、日頃から冷えや疲れには注意しましょう。
セックスも膀胱炎が慢性化する要因の一つ。
セックスの前に排尿を済ませておく、前後にシャワーを浴びるなどして、予防に努めましょう。
女性に多い病気は、その多くが「早期発見・早期治療」により完治します。
対応が遅れると妊娠や出産に悪影響を及ぼす病気もあるので、「病気を放置しない」姿勢を普段から心がけたいところ。
できれば、定期健診を習慣として、悪化を未然に防ぎましょう。
最近では、生活習慣の変化や、未婚・晩婚・高齢出産が増えた影響もあり、20~30代にかけて病気の「若年化」も一部で報告されています。
「まだ若いから大丈夫」と油断は禁物。
少なくとも半年~1年に1回くらいは「女性外来」への通院をおすすめします。
◆ 執筆・監修/マイハピ 編集部
最終更新日:2023年11月18日
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